広島平和教育研究所では、さらなる平和教育の発展をめざして『平和教育カリキュラム~自主編成のてびき(理論編)』改訂版(2002年3月)、『平和教育カリキュラム(試案)』(2004年3月)を作成しました。
今回、この『理論編』と『試案』をもとに、新たな『平和教育基準カリキュラム』(小学校版)を作成しました。
冷戦構造崩壊後、世界や日本の情勢も大きく変わり、新たな平和教育の課題も明らかになってきました。また、1998年からの文部省是正指導とそれに基づく広島県教育委員会の教育政策により、平和教育は大きく後退してしまいました。このような状況の中で、平和教育を再構築していくために、新たな『平和教育基準カリキュラム』の作成に取り組んできました。
作成作業では、平和教育研究所第1部門研究員と広教組教研共同研究者・専門委員で、カリキュラム作成委員会を立ち上げ、小学校・中学校別にカリキュラム作成作業を進め、小学校版を完成させることができました。今後は、中学校版の完成を急ぎたいと考えております。
平和教育をとりまく状況はひじょうに厳しいものがありますが、私たちの先輩たちが積み上げてきた平和教育の実践と理論を生かし、平和教育を再構築していくことが必要です。この新たな『平和教育基準カリキュラム』がそのための一助になればと考えます。
2008年3月31日 広島平和教育研究所 第1部門